ネットワークエンジニアの単価相場とは?単価を抑える方法や単価交渉の進め方など解説

ネットワークエンジニアの単価相場とは?単価を抑える方法や単価交渉の進め方など解説

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外部のネットワークエンジニアに業務を委託する際、「単価はどのくらい?」「単価を抑えるコツはある?」といった疑問を抱く方もいるでしょう。単価を抑えるには、分業制やリモートワークの導入など取り入れる必要があります。

本記事では、ネットワークエンジニアの単価相場や、単価を抑える方法など、詳しく解説していきます。コストを抑えて業務を外部委託したい企業は、ぜひ参考にしてみてください。

ネットワークエンジニアの単価を決定する要素

ここでは、ネットワークエンジニアの単価を決定する要素について解説していきます。

スキル・経験年数

ネットワークエンジニアの単価は、その人材が持つスキルによって大きく左右されます。たとえば「基本的な運用スキルを持つエンジニア」と、「高度な設計・トラブルシューティングをこなすエンジニア」では、後者の方が高単価となります。

また、経験年数や資格の有無も、単価を決める指標の一つです。「5年以上の実務経験」「CCNPやCCIEなどの資格を保有」といった高い技術力を持つエンジニアは、単価設定が高くなっています。

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業務内容・依頼範囲 

単価を決定する要素に、委託業務の内容や範囲もあります。たとえば大規模ネットワークの設計・構築や、複雑なトラブルシューティングなどを依頼するケースでは、専門的な知識を要する作業であるため、単価が高くなりがちです。

また、ネットワークの構築に加え、サーバーやクラウド環境の連携、マネジメントなど、一人のエンジニアが全て担当する場合、責任の重さや貢献度が大きいことから単価が高くなります。

一方、既存ネットワークの保守・運用や監視業務、設定変更といったルーティン業務が中心の場合、比較的単価を抑えられるでしょう。そのため業務の専門性や工数、成果への影響度を事前に整理し、依頼内容を明確に定義していく必要があります。

エンジニアの稼働状況

エンジニアの稼働状況も単価に影響します。複数の案件を同時に抱えるフリーランスエンジニアの場合、自社に対応してもらえる期間・時間は限られます。そのため依頼者側は報酬を高めに提示し、優先的にアサインしてもらうよう交渉する必要があるでしょう。

逆にリソースに空きがある場合や、経験年数が浅いエンジニアの場合、安定収入や実績を見込んでいる背景から、単価設定が低めになる傾向にあります。

ネットワークエンジニアの単価相場 

ネットワークエンジニアの単価相場は、月額40万~70万円程度となります。以下は、業務フェーズごとの単価相場の目安です。

フェーズ

単価相場  / 月

保守・運用

40〜50万円 

構築・導入

50〜60万円

要件定義・設計

60〜70万円

ネットワークの監視や定期的なメンテナンスなど、保守・運用では安定稼働を維持する業務が中心です。ネットワーク機器の設定や配線作業を担当する構築・導入では、高度な専門知識と技術力が必要とされる点から、保守・運用よりも高単価になります。

またネットワークエンジニアの要件定義・設計は、顧客のビジネス目標を理解した上で最適なネットワーク構成をゼロから作り上げる上流工程です。高度な専門知識に加え、拡張性やセキュリティ、コスト効率などを考慮する総合的な判断力と提案力が求められるため、単価が最も高くなります。

ネットワークエンジニアとの単価交渉の進め方

次に、ネットワークエンジニアとの単価交渉の進め方について解説していきます。

委託業務の内容を整理する

ネットワークエンジニアとの単価交渉では、まず委託業務の内容を整理していきます。たとえば、以下のような点を見直していきましょう。

  • 委託範囲の調整(拠点数、規模など)

  • 作業内容の変更(設計、構築、運用、保守、トラブルシューティングなど)

  • スキルレベルの再確認(特定ベンダー製品の知識はあるかなど)

  • 期待する成果物の共有(設計書、構成図、設定ファイルなど)

この時、「いつまでに完了してほしいのか」という納期やスケジュールも共有します。プロジェクト全体の期間や中間目標などを明確にしておくと、エンジニア側も稼働計画が立てやすいです。上記のような点を整理して文書化すると、エンジニアとの間で業務に対する共通認識が生まれ、効果よく単価交渉を進められます。

希望単価をヒアリングする

単価交渉では市場相場を参考にしつつ、希望単価や最低限受けられる単価など、エンジニアの意向を把握していきましょう。

また単価には、業務範囲や責任の重さも影響します。そのため「対応可能な業務範囲」「夜間・休日対応の可否」なども併せて確認しておくと、単価設定がしやすいです。双方の条件を明確にし、交渉をスムーズに進めていきましょう。

契約内容や業務範囲を調整する

単価交渉の最終段階では、お互いが納得のいくよう、契約内容や業務範囲を調整していきます。業務範囲や対応時間、納期、支払い条件など、具体的に定めましょう。

たとえば「オンコール対応や深夜作業が発生する場合は料金を追加する」「長期契約の場合は単価を調整する」など、適宜、契約内容を変更します。業務量が増加する可能性がある場合は可能な限り、事前に単価調整のルールを決めておくと安心です。

ネットワークエンジニアの単価を抑える方法

以下では、ネットワークエンジニアの単価を抑える方法について解説します。

分業制を取り入れる

エンジニア業務をすべて外注化すると高額になりやすいです。そのため自社で担当する業務と、委託業務を明確に分担すると作業効率がアップし、結果的に全体のコストを削減できます。たとえば、以下のように役割を分けられます。

業務内容

役割

ネットワーク設計、高度なトラブルシューティング

外注先、経験豊富な外部エンジニア


ルーティング設定、運用・監視業務、スクリプト作成、ドキュメント作成

自社のエンジニア、自社のITサポートやアシスタント

分業制にすると必要な業務のみの委託が可能となり、効率的な作業依頼とコスト運用が実現します。この時、自社と外注先との連携を密にし、情報共有とコミュニケーションを徹底しておきましょう。

長期契約を前提にする

エンジニアにとって長期契約は安定収入となるため、「多少単価が下がっても長期契約を受けたい」と感じるケースがあります。

たとえば「3か月更新の短期案件で月単価70万円」よりも、「1年間の継続前提で月単価65万円」の方が、契約したいと思うかもしれません。発注者側にとっては年間約60万円のコスト削減となるだけでなく、業務の引き継ぎや再教育といった手間も減らせます。

また長期的な信頼関係によって企業への帰属意識も高まり、組織やチームの一員としてさらに活躍するでしょう。

オフショアやリモートワークを活用する

オフショアやリモートワークの活用も、単価を抑えたい場合に有効です。東南アジアといった海外のエンジニアに仕事を依頼するオフショア開発では、比較的、低単価で業務を委託できます。ただし時差や言語の壁、セキュリティには配慮が必要です。

またリモートワークを導入すると、通勤やオフィススペースの確保で発生するコストをカットできます。地方の優秀なエンジニアへの業務委託は、都市部のエンジニアへの業務依頼より、コストを抑えられるかもしれません。リモートワークの導入後は、進捗管理やコミュニケーション体制を整備していきましょう。

相見積もりをとる

複数のエンジニアや企業から同じ条件で価格の見積もりをとる、相見積もりで価格を比較していきましょう。特にフリーランスやSES企業など、異なる形態の外注先から見積もりを取ると、業界の相場が掴みやすいです。

単純に価格だけを追求せず、スキルや対応力とのバランスを踏まえて外注先を選定していきましょう。

フリーランスを活用する

フリーランスとの契約では、正社員雇用に伴う社会保険料や福利厚生費といった間接コストが不要です。プロジェクトごとの柔軟な業務依頼が可能なため、企業側はコストを抑えつつ、必要なタイミングで即戦力人材を確保できます。

特に、クラウド環境の構築や特定のプロジェクト支援など、短期間で成果を求める業務でフリーランスが活躍します。

フリーランスのネットワークエンジニアに業務を依頼するメリット

ここでは、フリーランスのネットワークエンジニアに業務を依頼するメリットについて紹介します。

即戦力人材の迅速なアサインが可能

正社員採用の場合、採用活動や研修に時間がかかり、プロジェクトの開始までに数カ月要することもあるでしょう。

迅速なアサインが可能なフリーランスでは、急なトラブル対応や一時的なリソース不足に対応可能です。特定の技術や分野に特化したフリーランスに依頼すると、社内に不足している専門スキルを補完でき、業務遂行がスピードアップするでしょう。

リソースを効率的に管理できる

正社員雇用では人件費や福利厚生費などの固定コストが発生しますが、フリーランスではプロジェクト単位や期間限定での契約が可能です。たとえば、「ネットワーク設計・構築のフェーズでは経験豊富なエンジニアに任せる」「運用フェーズでは自社対応」という調整ができます。

また、繁忙期や新規プロジェクトの立ち上げ時のみフリーランスを活用し、通常時は社内リソースで対応する、といったことも可能です。企業のリソース管理を効率化しつつ人材配置できる点は、企業にとって大きなメリットとなるでしょう。

企業の成長を後押しする

新しい技術を取り入れるケースや、社内に知見のない分野に挑戦する際、フリーランスのスキルを活用すると短期間での成果到達が期待できます。

たとえばクラウド環境の導入やネットワークの自動化など、最新技術が必要なプロジェクトでは、専門知識を持つフリーランスが活躍します。

さらに社内のエンジニアとフリーランスが協力すると、知識共有やスキル向上の機会も生まれ、企業全体の技術力向上が期待できます。スケーラブルなチーム編成で、事業拡大や変化にすばやく対応していくでしょう。

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フリーランスのネットワークエンジニアと仕事する際の注意点

以下では、フリーランスのネットワークエンジニアと仕事する際の注意点について解説していきます。

NDAや業務委託契約を締結する

ネットワーク関連の業務では、企業のシステム構成やセキュリティ対策などの機密情報に触れる機会が多いです。そのため、NDA(秘密保持契約)や業務委託契約を締結しておきましょう。

また業務委託契約では、業務範囲や納期、トラブル発生時の対応などを定めておくと、認識のズレを防ぎながら業務を遂行できます。特に成果物の納品形式や修正対応の条件などを細かく規定しておくと、トラブルを未然に防げます。特に企業とフリーランスのマッチングをサポートする、フリーランス専門のエージェントを活用すると、業務委託契約の締結が円滑になるため、積極的に利用してみましょう。

トラブル時・緊急時の対応を取り決める

ネットワークトラブルは事業運営に多大な影響を及ぼす可能性があるため、フリーランスエンジニアと事前に緊急時の対応ルールを決めておきましょう。

たとえば障害発生時の対応時間や対応範囲などを打ち合わせしておき、迅速な対応ができる体制を整えておきます。さらに、契約したエンジニアが対応不可能な場合、代替手段として他のエンジニアや外部サポートを確保しておくと安心です。緊急時の対応フローを決めておくことで、リスクを最小限に抑えられます。

コミュニケーションの体制を整える

円滑に仕事を進めるには、適切なコミュニケーション体制の構築が欠かせません。特にリモートワークの場合、定期的な進捗確認や情報共有が重要です。たとえば、以下のような対策をとっておくことをおすすめします。

  • 週次ミーティングの実施

  • SlackやChatworkなどのチャットツールの活用

  • タスク管理ツール(TrelloやJiraなど)での進捗共有

リアルタイムでの情報共有がしやすい環境を整え、業務の透明性を確保していきましょう。

フリーランスのネットワークエンジニアを探すならクロスネットワークにおまかせ

本記事では、ネットワークインフラエンジニアの単価についてご紹介しました。ネットワークエンジニアの単価は、スキルや経験年数、稼働状況などによって異なります。単価交渉をする際は委託業務の内容を整理しつつ、ニーズをヒアリングした上で契約条件を調整していきましょう。

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